「ナンバMG5」と「すいか」と「カルテット」の意外な共通点?

ドラマ「ナンバMG5」観てました?

私は観てました。とても、観てました。
最終回が終わってしまって(特別編があるけど)、ナンバロスが酷くってなんとなく寂しい日々です。

私はドラマをあまり観るほうではないと思いますが(1シーズンに平均1つくらい観ているかな?)

終わった後にこんなに喪失感のあるドラマは本当にめずらしいです。

今までロスが酷かったドラマはというと、「すいか」と「カルテット」です。


「すいか」(2003年)は、小林聡美さん演じる人生に行き詰まった主人公が、同僚(親友)の横領をきっかけに自分の人生を見つめなおす(見つけなおす)物語。3食賄付きの下宿で、少し変わった同居人たちと共に物語が展開していきます。
基本的にほのぼの系ですが、日常の切り取り方がとても素敵で、浅岡ルリ子さん演じる教授の言葉が心地よく胸に刺さります。
たぶんこれは人生で一番好きだったドラマで、唯一DVDまで買ってしまいました。
15年ぐらいにわたり、夏になると毎年観てましたね。

「カルテット」(2017年)は、松たか子さん演じるプロになれなかったバイオリン奏者が、”偶然” 出会った3人のアマチュア演奏者とカルテットを組むことになり、軽井沢の別荘で生活を共にしながら展開していく物語。サスペンスでもあり、ラブストーリーでもあり。
4人それぞれの欠点ともいえる部分を人間的な魅力としてみせる脚本+演技が素敵です。
大人ならではの複雑さや曖昧さも含めて、とにかく全部好きでした。

この2つの作品も毛色が異なりますが、「ナンバMG5」はまったく全然違うジャンル。

みていなかった方のためにこちらも簡単に説明すると、
「ナンバMG5」(2022年)は、最強のヤンキー一家で育った間宮祥太朗さん演じる難破剛(最強ヤンキー)が、家族に内緒で ”普通” の高校生として ”普通” の高校生活を送る物語。家族の前では特攻服を着た金髪ヤンキー、学校では黒髪の学ラン好青年というまったく別の姿で2重生活を送ります。
主人公の葛藤や家族愛、友情、恋愛等が描かれる青春ストーリーですが、役者さんたちがゲストも含めて本当に達者で、回を追うごとに夢中になっていきました。


しかしながら、あまりにもジャンルが違うので、
私はなんでこんなに違うタイプのドラマにハマるのかしら。。。
なにか共通点はないかしら。。。

と考えてみました。

そしたら、あったんです!
意外とすぐに思いつきました。笑


それは、毎回食卓を囲むシーンがあること。

そしてその食卓を囲むシーンが、その “家” を象徴するものとして描かれていること。

本当に毎回あったかは確認していないですが、毎回あったと思えるくらい当たり前にあって、かつ印象に残るシーンでもありました。

「ナンバMG5」でいうと、難破家の食卓は、

明るく気合の入った仲の良い食卓(でも剛だけは常に若干の後ろめたさを感じている) ⇒ 剛が出て行った後の寂しい食卓 ⇒ 酒の缶が散らばる荒れた食卓 ⇒ 剛を含めて家族みんなが心から笑顔になる食卓

という風に変化していきました。

食べることは生きることで、生き物としての基本ですが、どんな風に食べるか?は、それぞれの人間らしさとその ”家” (あるいは食事を共にする集団)がよく表れる行為なのかもしれません。

ナンバMG5では、剛が伍代や大丸とラーメン屋で一緒に食事するところも、3人の関係性を表すとても大好きなシーンでした。

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家族を描くドラマで毎回食卓を囲むシーンがあるのは当然と言えば当然のことですが、その食卓に共感できるか、自分が好きかどうか、ということは、けっこう大きな問題なのかもしれないなと思いました。

私は元々、おいしいものを食べながら人と会話をすることがとても好きなので、特にそうなのかもしれません。

そして、コロナ禍で、好きな人たちとテーブルを囲む行為がほとんどできていないことにも思い当たり、なんだか切ない気持ちになりましたよ。

コロナ禍は、私たちのもっとも人間らしい部分のひとつを奪っているんですよね。

早く大きい声でしゃべったり笑ったりしながら、みんなでおいしいものを食べられる日が来るといいなと心から思います。


※3つのドラマの一番の共通点は、キャラクターの魅力ですが、それはすべての好きなドラマに共通することなので、今回割愛しました。

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